【初心者向け】私だけの編集スタイルをどう見つける?試しながら個性を育むヒント
写真編集を始めたばかりの頃は、「自分の写真にどうやって個性を出せばいいのだろう?」と悩むことがあるかもしれません。基本的な明るさや色の調整はできても、「私らしさ」を表現する編集スタイルがまだ見つからない、と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、写真編集初心者の方が、自分だけの編集スタイルを見つけ、それを育んでいくための具体的なヒントをご紹介します。正解は一つではありません。大切なのは、楽しみながら様々な可能性を試してみることです。
写真編集における「個性」とは何か?
まず、「個性的な編集」と聞くと、少し変わった、目立つような編集をイメージするかもしれません。もちろんそれも一つの個性ですが、写真編集における個性とは、必ずしも奇抜である必要はありません。
ここでいう「個性」とは、
- 写真を通して伝えたいテーマや感情を表現すること
- 自分が心地よいと感じる色の雰囲気や光の表現を選ぶこと
- 特定の被写体や状況に合わせて、一貫した表現方法を持つこと
など、撮り手が写真に込めた意図や好みを、編集によって引き出すこと を指します。それは、見る人が「あ、この写真、〇〇さんらしいな」と感じるような、あなたならではの表現の「軸」とも言えるでしょう。
自分だけの編集スタイルを見つけるための最初のステップ
では、具体的にどのようにして、自分だけの編集スタイルを見つけていくのでしょうか。まずは、以下のステップから始めてみましょう。
1. 自分の「好き」を知る
これは編集に限らず、写真を撮る上でも非常に大切なことですが、まずは自分がどんな写真が好きなのかを知ることから始めます。
- あなたがこれまでに撮った写真の中で、特にお気に入りの写真はありますか? その写真の「どんなところ」が好きですか? 色合い、明るさ、雰囲気、写っているもの、構図など、具体的に考えてみましょう。
- 他の人が撮った写真で、心を惹かれるものはありますか? 写真集、SNS、写真サイトなどで見つけた写真で「いいな」と感じたものを集めてみましょう。そして、なぜ惹かれたのかを分析してみてください。「この写真の柔らかい光が好きだな」「この暗くドラマチックな雰囲気に惹かれる」「色の組み合わせが面白いな」など、具体的な言葉にしてみます。
このように、「好き」を言語化することで、あなたが無意識に惹かれている写真の要素が見えてきます。これが、あなたの編集スタイルのヒントになります。
2. なりたい写真の「イメージ」を言葉にする
ステップ1で自分の「好き」の傾向が見えてきたら、次にあなたの写真を「どんな雰囲気にしたいか」をイメージしてみましょう。
- 「明るく、ふんわりとした優しい雰囲気にしたい」
- 「夕日の温かい色を強調して、ドラマチックにしたい」
- 「街のクールでシャープな感じを出したい」
- 「見たままの自然な色合いを残したい」
このように、抽象的でも構いませんので、あなたの写真の「完成形」や「なりたい姿」を言葉にしてみてください。この言葉が、編集の方向性を決める羅針盤になります。
3. 基本的な調整で意図を表現してみる
なりたいイメージが言葉になったら、実際に写真編集ソフトで基本的な調整を試してみましょう。PC版ソフトに慣れていないと難しく感じるかもしれませんが、まずは以下のツールから始めてみてください。
- 明るさ・露出: 写真全体の明るさを調整します。明るくすると爽やかに、暗くすると落ち着いた雰囲気になります。
- コントラスト: 明るい部分と暗い部分の差を調整します。コントラストを上げるとメリハリがつき、下げると柔らかくなります。
- ホワイトバランス: 写真全体の「色かぶり」を調整し、白を白く見せる機能です。これを調整すると、写真全体を温かい(黄色っぽい)雰囲気や、クールな(青っぽい)雰囲気に変えることができます。なりたいイメージに合わせて、少し大胆に調整してみるのも良い練習になります。
- 彩度・自然な彩度: 色の鮮やかさを調整します。彩度を上げすぎると不自然になりますが、少し調整するだけで写真の印象は大きく変わります。
これらの基本的なツールだけでも、組み合わせ次第で様々な表現が可能です。「明るくふんわり」なら、露出を上げてコントラストを下げる、ホワイトバランスを少し温かくするなど、イメージに合わせてスライダーを動かしてみてください。
試行錯誤がスタイルを育む鍵
自分らしい編集スタイルを見つける過程で最も大切なのは、「試してみること」です。
「これで合っているのかな?」「変な編集になっていないかな?」と不安になる必要はありません。写真編集に唯一絶対の正解はありませんし、特に初心者のうちは、どんどん試行錯誤することが上達への近道です。
1. 一つの写真で複数のパターンを作る
お気に入りの写真が一枚見つかったら、その写真を使って様々な編集パターンを試してみましょう。
- 明るさやコントラストを変えたパターン
- ホワイトバランスを温かくしたパターン、クールにしたパターン
- 少し彩度を上げてみたパターン、モノクロにしてみたパターン
- 特定の箇所だけを少し明るくしたり、暗くしたりしたパターン(部分補正)
このように複数のパターンを作り、見比べてみてください。それぞれの編集で写真の印象がどう変わるか、どんな雰囲気になるかを確認することで、自分がどんな表現が好きなのか、どんな調整が効果的なのかを体感的に学ぶことができます。
2. プリセットを活用してみる(そしてアレンジする)
写真編集ソフトには、あらかじめ設定された編集内容(プリセット)が用意されていることがあります。プリセットを使うと、ワンクリックで様々な雰囲気の編集を試すことができます。
プリセットは、そのまま使うだけでなく、編集のヒントとしても非常に役立ちます。「このプリセットを使うとこんな雰囲気になったのか。どんな調整がされているんだろう?」と、プリセットの中身(露出、コントラスト、色の設定など)を見てみるのも勉強になります。
そして、プリセットを適用した後で、「もう少し明るくしたいな」「この色だけはもう少し抑えたいな」など、自分のイメージに合わせて調整を加えてみましょう。このように、既存の編集を参考にしながら自分なりにアレンジすることで、編集の引き出しが増え、自分らしさを加えていくことができます。
3. 編集ノートをつけてみる
慣れてきたら、簡単な編集ノートをつけてみるのもおすすめです。
- どんな写真を編集したか(日付、被写体など)
- どんなイメージを目指したか
- 具体的にどんな調整をしたか(露出を+0.5にした、ホワイトバランスを温かい方に振った、特定の色を鮮やかにしたなど)
- なぜその調整をしたか
- 編集してみた感想
このように記録をつけることで、自分の編集の傾向や、どんな調整がどんな効果をもたらすのかを客観的に振り返ることができます。これは、自分のスタイルを確立し、さらに発展させていく上で非常に役立ちます。
焦らず、楽しみながら育てていく
自分だけの編集スタイルは、一夜にして完成するものではありません。様々な写真を撮り、様々な編集を試しながら、少しずつ形作られていくものです。
PCでの編集にまだ慣れていないうちは、ツールの操作に時間がかかったり、思い通りの色が出せなかったりすることもあるかもしれません。しかし、一つ一つの調整が写真にどんな影響を与えるのかを理解し、試行錯誤を繰り返すうちに、あなたの写真編集の感覚は確実に磨かれていきます。
今回ご紹介したステップを参考に、あなたの写真に込めた想いや、あなたが「いいな」と感じる表現を、編集で引き出すことに挑戦してみてください。試すことを恐れず、楽しみながら続けること。それが、あなただけの魅力的な編集スタイルを見つけ、育んでいくための何よりの秘訣です。
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